「第158回 線維丘疹症」 2025年2月28日付 「リビング多摩 」に掲載されました
- 2025年5月12日
- 一般皮膚科
痛くも痒くもないけれど、気になる頸のブツブツ…
線維丘疹症の可能性があります
年齢のせいか、ネックラインにできた小さなブツブツが気になっています…。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に、シワ改善の方法を聞きました。
―頸のブツブツは、加齢によるものですか?
「中高年になって頸部にあらわれた発疹が、イボやニキビといわれることがあるでしょうが、まれに、線維丘疹症という皮膚の変性のケースもあることがわかってきました。発症誘因は明らかではありませんが、加齢によって起こる皮膚の変化、老人性皮膚(真皮上・中層変化)のひとつだと考えられます」
―特長的な症状は?
「頸部左右にほぼ対照的に、粟粒くらいの白色、または黄色っぽい小さな発疹が数個から数十個見られます。円形、楕円形で、境界がはっきりしており、イボやニキビのように突起していないのが特徴です。鼻にも、単発で発症することがあります。なお、痒いとか痛いというような症状はありません」
―治療したほうがいいのでしょうか?
「放置していても、減ったり、また増えたりすることがあります。気になるようなら、局所麻酔をして切除、または炭酸ガスレーザー(3㎜以下1万3200円※自由診療)で、治療可能です。
新しく見つかった症例ですが、皮膚科専門医が状態に応じて適した処置を行いますので、気軽に相談して下さい」